オメガ3脂肪酸について、NHKスペシャルで特集されました。

オメガ3

オメガ3脂肪酸について、NHKスペシャルで特集されました。


NHKスペシャル「食の起源」第3集「脂~発見!人類を救う”命のアブラ”」


2020年1月12日NHKスペシャル「食の起源」第3集「脂~発見!人類を救う”命のアブラ”」という番組が放送されました。オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸という必須脂肪酸を掘り下げた番組です。内容を非常に楽しみにしていました。

内容は、さすがNHKです。脂質に関して勉強してきましたが、NHKならではの取り上げ方で、非常に勉強になりました。必須脂肪酸がNHKスペシャルで特集されること自体が大きな意味を持つような気がしています。

すべての人に、ぜひ知っていただきたい内容と思いました。
この内容を知ると、おそらくこれからの食生活が変わってくるだろうと思います。

番組で紹介されていたポイントを箇条書きにまとめてみました。わたしのコメントをつけながら、ご紹介したいと思います。


人類を救う命のアブラ「命に欠かせないオメガ兄弟・・・オメガ3とオメガ6」



◆オメガ3脂肪酸・・・全身の細胞膜の材料

オメガ3脂肪酸は、全身の細胞膜の材料として使われている。
オメガ3脂肪酸は炭素鎖が曲がっているため、

・細胞膜が柔軟に変形しやすくなる
・細胞膜の柔軟性
・血管がしなやかに
・血液サラサラ

→動脈硬化や心臓病になりにくい

【野崎コメント】

数十兆個あるとされる全身の細胞。その細胞壁は脂肪酸が材料となっています。オメガ3脂肪酸は、その材料として使われています。代表的なオメガ3脂肪酸は、αリノレン酸、DHA、EPA。

オメガ3脂肪酸は、二重結合の数が多いため、脂肪酸の炭素鎖が折れ曲がっています。折れ曲がっていることで柔軟性や透過性が高くなります。このことによって、細胞膜が柔軟になり、血管がしなやかに、血液サラサラに繋がります。

「細胞膜の材料」になるというのは、脂質の重要な役割のひとつです。オメガ3を食べると血液がサラサラになるということを聞いた人も多いと思います。その理由がわかりやすく説明されました。



◆オメガ3脂肪酸・・・脳機能との関係

●オメガ3脂肪酸は、高度な脳機能にかかわる部分に密集
●オメガ3脂肪酸で人体のある部分が大進化を遂げた・・・それは、高い知性の芽生え
●オメガ3脂肪酸は、脳を育む材料。知性の源だった
●母乳にもオメガ3脂肪酸

【野崎コメント】

オメガ3脂肪酸は、脳に集まります。人が知性にかかわる進化を遂げたのは、オメガ3脂肪酸のおかげ。オメガ3脂肪酸は、脳を育む材料なのです。母乳にもオメガ3脂肪酸が含まれているのは、赤ちゃんの脳を育てるためなのでしょう。
魚を食べると頭が良くなる、という歌がありましたが、それもオメガ3脂肪酸の働きです。

オメガ3脂肪酸は、脳や精神状態に影響するという話は、脂質栄養学研究者の講演でよく聞く話です。NHKスペシャルで取り上げられたことで、世の中一般にそれが知られましたね。



◆オメガ3脂肪酸は、命のアブラ

●数十兆個の細胞すべての柔軟性に関係
●動脈硬化や認知症の予防に有効という研究報告も

【野崎コメント】

上の2つの話、オメガ3脂肪酸は細胞膜の柔軟性に良い影響を与える。
そして脳にも良い影響を与える。

結果、動脈硬化や認知症の予防に有効であるという研究結果も存在する、ということです。
まさにオメガ3脂肪酸は、「命のアブラ」と言っても良い重要なアブラですね。



◆オメガ3脂肪酸と生物の歴史

生物の進化の歴史の中でオメガ3脂肪酸の争奪戦
→たくさんオメガ3脂肪酸を手に入れた生物がどんどん強く進化した
→栄養バランスに優れていない生物は子孫を残せなかった

オメガ3脂肪酸で人体のある部分が大進化を遂げた
→高い知性が芽生えた。

→オメガ3脂肪酸は、脳を育む材料。知性の源だった。

【野崎コメント】

このパートが、さすがNHKと思った部分です。生物の進化の歴史の中でオメガ3脂肪酸が重要な役割を果たしていました。オメガ3脂肪酸をしっかり摂取することができた生物が進化を遂げることができた。

そして知性を発達させることをサポートしたのがオメガ3脂肪酸。オメガ3脂肪酸に対するリスペクト度が高くなりました。



◆オメガ3脂肪酸を多く含む食材

・クルミ
・魚
・クジラ
・アザラシ
・グリーンナッツ
・貝
・うなぎ

【野崎コメント】

オメガ3脂肪酸を多く含む食材として、上記の食品が取り上げられていました。この中で日常生活に取り入れやすい食品としては魚です。

ただ、この5日前に「あさイチ」でオメガ3脂肪酸が取り上げられた際、脂質栄養学会の守口先生は、魚を月30回は食べてほしいと言っていました。無理な人もいるかもしれません。

ここで注目なのはグリーンナッツが取り上げられていたことです。グリーンナッツとは、インカインチオイルです。30回はハードルが高いですが、魚を意識的に食べると同時にそれを補完するオメガ3脂肪酸を多く含む食材として「インカインチオイル」を日々の食生活に取り入れる、が現実的と思っています。もちろん「えごま油」「亜麻仁油」でもOKです。



◆オメガ6脂肪酸が大きな問題に

●オメガ6脂肪酸は、例えばサラダ油に豊富
●オメガ6脂肪酸も全身の細胞膜の材料
●ウイルスや病原菌から身体を守る
・オメガ6脂肪酸が白血球に攻撃せよと命令する
・身体を守る防衛隊長

増えすぎると大問題
・攻撃指令が過剰に

・白血球が自分の体まで攻撃

●オメガ3脂肪酸は、オメガ6脂肪酸の過剰な攻撃指令にブレーキをかける
→だから、バランスが重要

【野崎コメント】

オメガ3脂肪酸の大切さが紹介されていましたが、オメガ6脂肪酸も大切なアブラです。「カラダを守る防衛隊長」の役割をはたしています。

しかし、過剰摂取をすると自分の身体を攻撃してしまうのです。それにブレーキをかけるのがオメガ3脂肪酸。ただバランスが崩れると、ブレーキも間に合わなくなります。



◆オメガ3とオメガ6のバランス

●バランスが崩れると命の危険も
血中のオメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸のバランスが、1:2までは大丈夫。
それを越すと心臓病での死亡リスクが急激に増える
動脈硬化の原因にも
現代人は、1:10 くらいになっている

●バランスの崩壊・・・オメガ6脂肪酸過剰
現代の食生活は、オメガ6脂肪酸を普通においしく食べている
サラダのドレッシングもオメガ6脂肪酸

【野崎コメント】

では、バランスってどれくらいが良いの?ということですが、オメガ3:オメガ6のバランスは1:2と断言しました。

今まで、日本脂質栄養学会の守口先生の話では、1:4、できれば1:2を目指したいと聞いていました。これが、1:2と断言されていたことが今回のNHKの特集でのポイントと思っています。1:2を意識して食べるということです。

ただ、現在人は1:10程度になっているそうです。これは、そうとう意識してオメガ3脂肪酸を食べる必要があります。



◆オメガ6脂肪酸の摂取過剰

●オメガ6脂肪酸は身体に欠かせないのに摂りすぎると悪さをする
●オメガ6脂肪酸は大事な働きをしているが、とりすぎているのが現状
●理想は、オメガ6脂肪酸を減らすこと・・・揚げ物とか炒め物を減らす

【野崎コメント】

オメガ3脂肪酸を意識して食べると同時に気を付ける必要があるのが、オメガ6脂肪酸の過剰摂取です。1:2はバランスですから、オメガ6脂肪酸を食べ過ぎてしまうと、当然バランスは崩れます。

では、オメガ6脂肪酸ですが、じつは過剰摂取が問題視されています。サラダ油の脂肪酸組成はリノール酸の割合が多いものが多いです。リノール酸はオメガ6脂肪酸です。揚げ物、炒め物、サラダ油を使う方多いと思います。

さらに、「見えない油」と言って、あらゆる食品にオメガ6脂肪酸は含まれます。成分表の植物油と書かれているのはオメガ6脂肪酸です。一度見てみてください。驚くほど植物油が配合されています。オメガ6脂肪酸は意識的に控える必要があります。


オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸のバランスは、1:2が自然の摂理

【野崎コメント】

じつは、今回の特集で、わたしがイチバンインパクトがあった言葉がこれです。

オメガ3脂肪酸:オメガ6脂肪酸のバランスは、1:2が自然の摂理である

です。ここまで言い切ったことに衝撃を受けました。このバランスは、自然の摂理。NHKですから、研究者にヒアリングを重ねて導き出した言葉だと思います。この言葉を、意識しようと思っています。

最後に、「命に欠かせないオメガ兄弟・・・オメガ3とオメガ6」というタイトルがありました。命に欠かせないオメガ3とオメガ6は、体の中では合成されないのです。食品から食べる必要があるのです。

オメガ6脂肪酸は、過剰摂取です。ということは、オメガ3脂肪酸を意識的にたっぷり食べる必要がある、のですね。それが命に欠かせない自然の摂理である、ということです。