酢は最古の発酵調味料

酢

酢は最古の発酵調味料

発酵食品には、味噌、醤油、酒、酢、ヨーグルト・・・様々な食品があります。その中で酢を取り上げます。酢は3種類もの発酵過程を経てつくられる発酵の申し子。世界中に存在します。酢について、まとめてみました。



●こだわり商品研究所で紹介している酢

発酵県石川の老舗「酢」蔵の純米酢。今や希少な静置発酵でつくられる純米酢。職人の人柄が伝わってくる「酢」です。

「黒酢の里」福山町の玄米黒酢です。福山町の黒酢生産者は、多くないです。その中で、こだわり商品研究所が選んだ会社の最もリーズナブルな黒酢になります。日常使いのお酢として。


発酵食品

●末期がんを宣告されたにも関わらず、食事の力で14年生き続けたことで、「奇跡のシェフ」と呼ばれた神尾哲男氏のことを知り、本を読みました。その本に書いてあった言葉が頭に残りました。

「大切なのは食材より調味料」

この調味料とは、昔ながらの製法でつくられた発酵調味料のことを指します。
菌のチカラでつくられたものだから、という理由です。


●ある展示会で、長寿遺伝子の研究をしてらっしゃる大学教授とお話をさせていただく機会がありました。
日常的な食品で、長寿遺伝子を活性化するものは何ですか?と質問をしました。

「しょうゆや、味噌、納豆などの発酵食品ですね」

●発酵食品の健康効果を、アミノ酸ペプチドであるピログルタミルペプチドという切り口で解明しようと研究をされてらっしゃる京都大学佐藤健司教授のセミナーを受講したことがあります。
https://researchmap.jp/read0020328/published_papers/23831839


●MACの話。

このような研究者様のお話を聞いているうちに、発酵食品に興味を持つようになりました。
発酵食品には何かがあります。



代表的な発酵食品のひとつである「酢」

その中で、「酢」を取り上げてみたいと思います。
酢は、塩分過多の心配がない発酵食品のひとつです。

毎日の食事の場にある「お酢」。
酢を食べると身体が柔らかくなるとか、なんとなく健康に良いとか、そういうイメージを持っている人が多い調味料ではないでしょうか。

わたしもふつうに酢を使ってきましたが、酢のことをしっかりと把握しているかどうかと言えば、それほど詳しく知らなかったのではないかと思います。

お酢を調べてみると、じつに興味深い調味料です。
健康面でも、とても素晴らしい役割を果たす調味料であるということがわかってきました。

・酢はお酒からつくられるのです。
・酢は、糖化発酵、アルコール発酵、酢酸発酵という3つの代表的な発酵過程を経てつくられるまさに発酵の力の塊のような調味料です。
・酢には、とてつもない健康効果があります。

では、酢について調べたことをご紹介させていただきます。



酢は、最古の発酵調味料とされています。

酢は、最古の発酵調味料とされています。
紀元前5000年頃の記録に、醸造酢の記載が残っています。
4世紀後半には、日本にも食酢の醸造法が伝来しました。

酢は、主食である穀物との関りが深い調味料です。
酢の原料は、穀物や果物です。
穀物や果物を酵母で発酵させてエタノールがつくられます。
このエタノールを酢酸菌によって酢酸発酵させてできるのが酢です。


世界にはいろいろな酢があります。
一部を羅列してみます。

●米酢
・米だけからつくられた酢。
・米の甘み、コク
・まろやか

●穀物酢
・小麦、トウモロコシなどからつくったお酢
・安価

●黒酢
・玄米などを原料に黒酢独特の製法でつくられたもの
・アミノ酸が豊富
・香りが強い

●ワインビネガー
・原料はぶどう
・ワインからつくられる
・ポリフェノールが含まれる
・酸味が強い

●バルサミコ酢
・原料はブドウ
・ぶどうの果汁を3~7年熟成
・深み、甘みがある。

●りんご酢
・原料はりんご
・カリウムが豊富
・酸味は控えめ

世界各国その土地土地の果物、穀物を原料に酢が造られます。
酢がつくられるうえで重要な役割を果たすのが酢酸菌です。



酢酸菌

・アルコールを酢酸に変える微生物です。

・酢酸菌はアルコールに耐性があります。

・アルコールには強い殺菌作用があるため、耐性の内ない微生物では生存することができません。

・好気性細菌、つまり空気を好む細菌です。空気を与え続けると増殖して大量の酢酸を作りだします。

・酢酸菌は発酵の過程で酢酸菌の膜を張って生育します。

・酢酸菌は耐酸性があるため、PH5以下でも生きることができます。



代表的な米酢の製法を見てみましょう。

では、代表的な米酢の製法を見てみましょう。
まず、米酢をつくるためにはお米を原料としたお酒(日本酒)をつくる必要があります。

・原料は米です。
・米の主成分はでんぷんです
・でんぷんをブドウ糖にするために麹を使います(糖化発酵)
・ブドウ糖を酵母が、アルコールにします(アルコール発酵)
・日本酒ができます
・この日本酒に酢酸菌を加えて発酵させて酢になります(酢酸発酵)


酢は、

1、糖化発酵

2、アルコール発酵

3、酢酸発酵


という3つの発酵過程を経て作られるのです。
酢は、まさに、発酵の申し子のような調味料であることがわかります。



酢酸発酵について

では、米酢をつくる過程の「3、酢酸発酵」についてみてみます。
酢酸発酵には、2つの方法があります。


●表面発酵

・静置発酵と言われます
・古くからおこなわれてきた製法です
・酢酸菌を含む種酢を加える。
・酢酸菌が表面に菌膜を形成し、酢酸濃度が高くなっていきます。
・数ヶ月熟成させます。
・発酵管理が技術者の経験や勘による部分が多く苦労が多い製法
・酢にコクと香りが生まれ、上質の酢ができる

●深部発酵法

・プロペラで激しく攪拌して強制的に空気を送り込み酢酸発酵を行う
・培養液全体で酢酸発酵が進行するので発酵速度が速い
・極めて短い期間で酢ができます
・大量生産に向いている
・酢酸菌に強いストレスがかかる



酢の成分。

酢は、酸っぱいですがこれは酢酸のすっぱさです。
酢には3~5%の酢酸が含まれます。
ちなみに、レモン、梅干しは、クエン酸のすっぱさとなります。

また、酢には有機酸やアミノ酸も含まれます。
グルコースなどの糖分も含まれますが、これによってほんのり甘く、酢酸のトゲトゲしさが緩和されます。



酢の効用(味)

酢酸の殺菌(静菌)作用
食品の保存
酸味の付与・・・甘みを塩味を引き立てる
唾液の分泌を促す
減塩・・・味の強さが増幅する
味がしっかりしているので、塩を使う量が少なくて済む
臭み抜き
肉を柔らかくする
加熱しても成分は変わらない



酢の効用(健康)

世界中で酢の健康効果の研究がなされています。
その一部を羅列してみます。
このような研究結果が発表されています。
一般的な酢の可能性としてご覧ください。

・血圧低減効果
・総コレステロール値を下げる
・中性脂肪値を下げる
・血糖値の低減効果
・食後の血糖値上昇を緩やかにする
・食物が胃にとどまる時間が長くなる。
・小腸での吸収がゆっくりになる。
・脂肪酸の酸化促進
・内臓脂肪を減少させる働き
・脂肪を分解する働き
・エネルギー消費量増大
・ダイエット効果
・酢酸がアルコールを分解する働きがある
・酢酸が疲労を回復する効果


このような表現をすると、酢を食べているだけで、このような効果があるように考えるのは、それは正しくありません。
酢は食品ですから、酢を日常食生活にしっかりと取り入れることで、このような手助けになる可能性があるということかと思います。

あくまで食品として、日常食生活に取り入れることが大切ということになります。

ただし、酢は酸ですから、胃に刺激があります。
空腹時には食べないことが大切です。

また食べ過ぎも、良くないことは他の食品と同じです。


参考文献

以上の文章は、酢の製造会社からのヒアリング及び、以下の書籍を参考に勉強をさせていただきまとめました。
・「発酵」のことが一冊でまるごとわかる(著者:齋藤勝裕、ペレ出版、2019)
・発酵のきほん(東京農業短期大学教授舘博:監修、誠文堂新光社、2017)
・日本の伝統 発酵の科学(著者:中島春紫、講談社、2018) 


酢酸の働き

酢が身体に良い影響を与えるひとつの理由は「酢酸」の働きによるものです。
「酢酸」というと、体内発酵で腸内細菌が産生する代表的な短鎖脂肪酸のひとつが「酢酸」です。
酢として食べた「酢酸」は、大腸以前ですべて消化されます。大腸まではたどり着きません。酢を食べた時に、身体を巡ると言うことになります。
一方、腸内細菌によって産生される「酢酸」は、腸内細菌が水溶性食物繊維などのエサをもらっている限り、常に産生されていることになります。常に「酢酸」の働きが身体を巡ることとなります。

体内発酵


酢が取り上げられたTV番組などの情報

●NHK 美と若さの新常識
素晴らしく勉強になります。必見。
https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2020/178/


●こだわり商品研究所で紹介している酢

発酵県石川の老舗「酢」蔵の純米酢。今や希少な静置発酵でつくられる純米酢。職人の人柄が伝わってくる「酢」です。

「黒酢の里」福山町の玄米黒酢です。福山町の黒酢生産者は、多くないです。その中で、こだわり商品研究所が選んだ会社の最もリーズナブルな黒酢になります。日常使いのお酢として。