3大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)の摂取バランスについてまとめてみました。

3大栄養素

3大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)


3大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質)の摂取バランス


エイジングケア食習慣を考えるにあたって、3大栄養のバランスを把握することが大切だと思っています。
厚生労働省が発表しているエネルギー産生栄養バランスがあります。
その文章の内容をご紹介します。厚生労働省のページより抜粋しました。
とても重要なことが書いてあります。

このページの内容は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
の中の、「エネルギー産生栄養素バランス」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000083872.pdf
の中の「目標量の設定方法」から、抜粋しました。


基本的な考え方

エネルギー産生栄養素バランスは、生活習慣病の発症予防やその重症化予防に深く関与している。
それだけでなく、脂質の構成成分である個々の脂肪酸(特に飽和脂肪酸)、炭水化物の一部である食物繊維、たんぱく質の摂取源などの方が深く関与している場合も多い。

飽和脂肪酸は脂質に含まれ、食物繊維は炭水化物に含まれるため、今回の策定では、これらを考慮した上で、以下のように、エネルギー産生栄養素バランスを設定することとした。
個人差があるのでそれぞれの状況に応じたエネルギー産生栄養素のバランスを考えるのが正しい。


エネルギー産生栄養バランス活用上の注意

●基準とした値の幅の両端は明確な境界を示すものではない。
●脂質並びに炭水化物についてはそれぞれの栄養素の質、すなわち、構成成分である個々の脂肪酸や個々の糖の構成(特に飽和脂肪酸と食物繊維)に十分に配慮すること。


たんぱく質


たんぱく質

たんぱく質のエネルギー産生栄養素バランスを 13~20% エネルギーと設定した。

エネルギー摂取量が低い状態においても、必要量に見合うたんぱく質は必ず確保しなくてはならない。
たんぱく質の栄養素としての重要性を考えて、目標値よりりもやや高めに算定しておく方が安全であると考えられる。
たんぱく質には耐容上限量は与えられていないが、成人においては各種代謝変化に好ましくない影響を与えない摂取量、高齢者においては高窒素血症の発症を予防する観点などにより、成人、特に高齢者においては 2.0g/kg 体重/日未満に留めるのが適当ではないかとする考えもある。
高齢者では虚弱の予防の観点から、妊婦並びに授乳婦では児の健全な発育の観点から、目標量の下の値に近づかないように特に配慮すべきである。

【コメント】

◎摂取カロリーを低くしたとしても、タンパク質だけは必ず必要量確保する必要がある、と書かれています。
タンパク質の栄養としての重要性を特に強調しています。
うどん、ラーメン、パスタ、パンなど炭水化物に偏った食事で済ませてしまうことってあると思いますが、タンパク質を意識することが大切ということですね。

◎適正量は、体重×1.2g程度と言われています。
体重50kgの人ならば、50×1.2=60g です。
ただ、目標値よりもやや高めに設定とした方が良いと書かれています。
上限は、2.0g/kg 体重/日未満になっています。
50kgの人ならば、100gです。
この数字は、成人女性 1日の摂取カロリー 2000キロカロリーの人のちょうど12~20%くらいになります。

◎タンパク質量を把握するために、このページが参考になります。
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/protein.html


脂質


脂質

脂質のエネルギー産生栄養素バランスを 20~30% エネルギーと設定した。
飽和脂肪酸は、動脈硬化性疾患、特に心筋梗塞の発症及びに重症化予防の観点から、日本人の摂取実態も踏まえ、7% エネルギー以下とした。

脂質の目標量の下の値は、必須脂肪酸の摂取不足からの回避を保証することを目的として設定されており、生活習慣病の発症予防を目的としたものではない。
脂質の目標量の下の値は必須脂肪酸(n─6 系脂肪酸、n─3 系脂肪酸)の目安量など脂肪酸の摂取量に考慮して設定されている。
開発途上国の小児では、脂質摂取量が22% エネルギーを下回り、かつ、動物性脂質の割合が特に少ない場合には成長障害を来す恐れがあるとの報告もある)。
脂質の目標量の上の値は飽和脂肪酸の目標量を考慮して設定されている。
また、飽和脂肪酸は、動脈硬化性疾患、特に心筋梗塞の発症及びに重症化予防の観点から、日本人の摂取実態も踏まえ、7% エネルギー以下とし、エネルギー産生栄養素バランスに含めた。
脂質(総脂質)並びに飽和脂肪酸の量だけでなく、必須脂肪酸(n─6 系脂肪酸、n─3 系脂肪酸)の目安量を確保することも含め、脂質の質に注意すべきである。

【コメント】

◎強調されているのが、まず飽和脂肪酸の量です。
飽和脂肪酸というのは、主に肉の油です。
飽和脂肪酸の量は意識する必要がある、ということです。
少なすぎても良くないと書かれています。
お肉のたんぱく質は重要な栄養素です。
飽和脂肪酸を7%以下にすることを意識しながら、お肉の質、食べる量を決める、ということだと思います。

飽和脂肪酸の含有量を把握するためにこのページが便利です。
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/fatty_acid.html


◎そして、必須脂肪酸の量とバランスの重要性です。
この内容は報告書には具体的に書かれていませんが、下のページに詳しく書きましたのでご覧ください。非常に重要なポイントです。

◎脂質の質に注意すべきとあります。
これは、油という大雑把な捉え方で判断することなく、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、もっというと、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、αリノレン酸、DHA、EPAなど脂肪酸単位で脂質を把握して、食べるものを選択するということと考えます。
→油(脂質)は、脂肪酸を理解するとよくわかる


炭水化物


炭水化物

炭水化物のエネルギー産生栄養素バランスを 50~65% エネルギーと設定した。

炭水化物はアルコールを含む合計量としている。
炭水化物の多い食事は、その質への配慮を欠くと、精製度の高い穀類や甘味料や甘味飲料、酒類に過度に頼る食事になりかねない。これは好ましいことではない。同時に、このような食事は数多くのビタミン類やミネラル類の摂取不足を招きかねないと考えられる。
目標量の下の値の食生活をする場合には、食物繊維の摂取量が少なくならないように、炭水化物の質に注意すべきである。

【コメント】

◎炭水化物の量と同時に、精製された炭水化物に偏ると、食物繊維、ビタミン、ミネラルの不足につながる、ということをクローズアップしているのがポイントです。中でも、食物繊維を重要視していることが理解できます。
精製された炭水化物というのは、白米、精製された小麦、砂糖、異性化糖などを指しています。
精製されていない炭水化物を意識する、「炭水化物の質」に注意すべき、ということです。

◎炭水化物の量を把握するために、このページが参考になります。
http://www.eiyoukeisan.com/calorie/nut_list/carb.html