食物繊維とは? 水溶性・不溶性・発酵性の基本情報

食物繊維


今回は、「食物繊維とは何か?」をテーマに、3つの分類「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」「発酵性食物繊維」の基本についてご紹介します。


■ そもそも食物繊維とは?

食物繊維は、ヒトの消化酵素では分解されない炭水化物の総称です。

一昔前までは「役に立たないもの」と考えられていましたが、現在では、腸内環境を整え、健康を支える重要な存在であることが科学的に明らかになっています。

(参考文献:日本人の食事摂取基準2020年版、厚生労働省)


■ 食物繊維の分類


【1】水溶性食物繊維

水に溶ける性質を持つ食物繊維です。
体内でゲル状になり、糖質や脂質の吸収を緩やかにする働きがあります。
また、腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善に役立ちます。

代表的な水溶性食物繊維:
イヌリン(チコリ、菊芋)、β-グルカン(大麦、もち麦)、ペクチン(りんご、柑橘類)、

【2】不溶性食物繊維

水に溶けないタイプの食物繊維です。
腸内で水分を吸収して膨らみ、腸のぜん動運動を促進することで、スムーズなお通じをサポートします。
また、不要な物質を絡め取って体外に排出する働きも期待されています。

代表的な不溶性食物繊維:
セルロース(野菜類)、リグニン(豆類、穀類の皮)


【3】発酵性食物繊維

水溶性・不溶性に関わらず、腸内細菌によって発酵される性質を持つ食物繊維を指します。
発酵の過程で「短鎖脂肪酸」という有用な成分が産生され、腸内環境の改善、免疫機能の調整、さらには代謝のサポートにまで関与するとされています。

(参考:Topping, D. L. et al., "Short-Chain Fatty Acids and Human Colonic Function," Nutrition Research Reviews, 2001)


■ まとめ

食物繊維には、「水溶性」「不溶性」という物理的性質だけでなく、「発酵性」という腸内細菌との関わりを考える視点も大切です。

これらはそれぞれ異なる働きを持っており、バランスよく摂ることが、健康や美しさをサポートするカギとなります。


発酵性食物繊維
https://www.kodawari-store.com/c/fibre